12月1日。世間では『今日から師走』と言っているが、自分にとっては待ちに待っていた日。
駅改修工事に伴い、約一年休業していた南浦和店の再開店日なのだ。南浦和店はJR南浦和駅の東口にあり
現存する山田うどん直営店で唯一立ち食いスタイルの店舗だ。
仕事を午前中に済ませて会社をあとにする。雲ひとつない青空。暖かい日差し。いつもの通勤路が新鮮に思える
この開放感。上野駅から京浜東北線で南浦和駅へ。改札を通り抜け左に。階段を降りると新しくなった南浦和店が
目に入った。綺麗にリニューアルされている。改修前のあの昭和の駅前立ち食いそば屋の面影はまったくない。
時間は午後1時を回ったくらい。浦和競馬が開催日のようでお客さんが途絶えず、店舗の写真撮影に困るくらいだ。
一通り外観の撮影を終え、券販機へ。食券を買ってもしばらく待機した。どうしてもカウンターの右奥に陣取りたい。
右奥のお客さんが食べ終え、動き出したのと同時に店内へ。右奥の客さんと入口ですれ違うベストタイミングで
入店し、カウンター右奥を確保した。うどんとそばのチョイス以外にここ南浦和店ではおにぎりのチョイスがある。
本日はワカメと鮭のどちらかとの事。鮭でお願いした。店内を見回す。綺麗になった明るい店内。外観と同様にこちらも
昔の面影は全くない。注文した天ぷらうどんとおにぎりが出てきた。おにぎりのスタイルが以前と変わっていない
唯一のものか?何故か昔のままのおにぎりに安堵した。カウンター右奥からは厨房内がそっくり見渡せる。
食事をとりながら店内を観察していると以前あって今ないものに気が付く。店内放送だ。以前は小さなボックススピーカーから
直営店ではおなじみの店内放送が流れていて、立ち食いスタイルでも直営店の証と思っていたのだがなくなっている。
店内放送無し。BGM無し。ラジオも無し。まあ静かと言えば静かだが、何か物足りなさも感じる。
食事が半分ほど進んだ頃だった。こちらから見て厨房の一番奥にしゃがんだ低い位置からカウンターの接客状態をチェックしている人物を発見。
あ!山田食品産業SV(スーパーバイザー)のUさんだ!Uさんと会ったのは本社の喫煙所でE部長から紹介されたのが最初で
その後、吉田・山田のライブに山田うどんが出店した時にも会っている。他のお客さんの手前、店内では声がかけずらい。
しばらくするとUさんは勝手口から表に出て行ってしまった。挨拶しなければとそそくさと、うどんとおにぎりをたいらげ
『ご馳走様でした』と一言いうと店外へ。するとUさん店舗前で電話で何やら材料の追加注文の真っ最中だった。
黙ってみていると電話をしながら自分と視線が合い、手を振って答えてくれた。
電話が終わると挨拶もそこそこに南浦和店再開店秘話を語ってくれた。
まず、店舗前にドンっと立っている柱だが、駅改修工事が完了しても撤去されないとの事。
改修工事完了予定図で説明してくれた。この柱が駅に増設される設備(エスカレーター)の支柱なのだそうだ。
それとおにぎり秘話。前回閉店時のおにぎりの型が使用できず、百均などの型も試したそうだが、
ごはんが型にくっついてしまい、使い物にならなかったそうだ。そこで何とオープニングスタッフのお姉さんたちが奮起。
河童橋まで調達に行ってくれたのだとか。プロはやはりプロの道具ですね。
再開店初日。せっかくなのでUさんの写真撮らせてとお願いしたら『自分はいいから、店長を撮って。』とのこと。
皆様、お店探訪初の店長さんの写真GETでございます。Uさん、店長さん初日のお忙しいところ、ありがとうございました。
そろそろ引き上げようかと思っていたら、勝手口から店員さんが出てきた。お客さん側のお冷のコップの補充はカウンター側から
できないからだ。すると通りかかった青年が声をかけてくる。『久しぶりですね。』笑顔で答える店員さん。
青年は間違いなく、改修工事前の常連さんだろう。知らぬ間に入口の柱に開店祝いのお花が追加されていた。
お花の送り主は『浦和競馬バス発着所 警備一同より』再開店の日を本当に待っていたのは、やはり常連さんだった。
自分が言うのはおこがましいかもしれない。お帰りなさい。山田うどん南浦和店。
南浦和店 埼玉県 さいたま市 南区
来店日 2015年12月1日 案山子トレーナー反応度=店員さん× Uさん・店長◎
天ぷらうどん ¥360 おにぎり ¥120 移動距離(電車)=40km